2020-09-29

100%保証ではありません

ここのところ、大手クラウドサービス事業者のシステム障害が時々話題に上がっています。
それぞれ個別の事業者のはずなのですが・・・偶然でしょうか?

今日は、クラウドサービスを使用するにあたって案外誤解されがちな「稼働率」と、その周辺事情について記したいと思います。

99.5%保証の中身

大手のクラウドサービス事業者の保証内容を見ると、概ね以下のような内容になっています。
・稼働率は月間で99.5%保証です。
・これよりも稼働率が下回った場合、利用料の幾らかを返金します。
※ちなみに、データの保持については別で、この確率で消えたりはしません。

これだけ見るとあまり問題ないように思えますが、
・1ヶ月は31日の月で744時間あります。
 保証していない0.5%は、3.72時間になります。
・基準を下回った場合は、あくまで「利用料の返金」です。
 止まったことによって生じた損害は補償してくれません。

こう表現すると、ちょっと不安になりますね。
ただ、実際のところは、あまり問題にはなりません。

24時間働いてますか?

バブル時代を彷彿とさせる表現ですが・・・
さすがに24時間働いている方はいらっしゃらないと思います。
結構ハードワークな方でも、半日ではないでしょうか。
少なくとも、そう考えると、仕事中に事故に出くわす確率は、半分の時間になります。
休憩時間や休日なども加味すると、もっと事故率は減ります。

クラウド事業者自体も困る

今、クラウド事業者の2トップといえば、ネット通販世界最大手のa社と、検索エンジン世界最大手のg社です。

これらの業者は、自分たちの事業を自分たちのクラウドサービスを使って展開しており、その事業が止まってしまったら、当然困ります。
そのため、世界トップレベルの技術者を招き入れ、必死になってサービスが止まらないようにしています。

0.5%は止まるかもしれないという書き方ですが、実際のところは、半年に一回、15分くらいの間
「あれ、動かないな・・・」
という状況に出くわす程度で、そのときは昼休みだったから気づかなかった、ということも多々あります。

近年は「日本の大手企業」レベルでも、自前で機材を持っていても彼らと同じレベル・同じ経費で維持できないと判断し、続々とクラウドサービスに切り替えています。
現実的には、それくらい安定しています。

マルチクラウド

いや、それでも困る! という場合は、a社とg社の両方で同じ機能を動かす
マルチクラウド
という手法を使っています。
そうすれば、ほぼ停止することのないシステムが構築できます。

しかし、マルチクラウドの最大の難点は
「a社とg社の説明書を両方読む必要がある」
ことでしょうか。
企業に勤めてシステムを作っている場合だと、単純に人件費が2倍、あるいはそれ以上になるので、やはり資金力がある企業くらいしか手を出しません。


まあ、私はマルチクラウドにチャレンジしてみるつもりです。
会社員としてのしがらみも無いですし、説明書2つ読むことよりも、その先で安定して動作してくれるほうがメリットが大きいので、やってみる価値はあるかなと思っています。

2020-09-28

こだわらないなら、更にお得に

今日は、クラウド上のサーバをお得に借りる方法を記します。

それぞれ条件はあるのですが、うまく使えばとても安上がりに高機能なサービスを使うことができます。

※今日はどちらかというと、クリエイターの方向けな内容です。
 もちろん、店舗の支援だけでなく、クリエイターさんも応援しています!
 また、その内容を店舗運営に応用できるなら、それも良いと思います!

ずっと使い続ける?

クラウドサービスの一番基本的なサービスは、「コンピュータを借りること」です。
この性能のコンピュータ1台を1時間動かすといくら、という料金体系になっています。

その時間コンピュータを借りて、それに見合う結果が得られるのであればよいのですが、場合によっては「ずっと使い続ける必要はない」ケースもあります。

借りる前にもう一度、使いたい状況や折れてもいい条件を見直してみてください。
案外、お得なパターンが見つかるかもしれません。

例1:「依頼が来たら処理して」方式

例えば、新しいゲームを作った方がいらっしゃるとします。
今時のゲームは単にゲーム機やスマホで遊べるだけでなく、何らかの形でインターネットにつながり、キャラクターの育成状況などが保存されています。

さて、ゲームをリリースしたはいいのですが、大々的な宣伝でもしない限り、すぐにユーザが増えるわけではありません。
そうなると、コンピュータを1台借りてしまうと、殆どの時間が空き時間になってしまい、無駄になってしまいます。

このような場合、「依頼が来たら処理する」方式のクラウドサービスを使うと、だいぶ安上がりにできます。
もちろん処理の複雑度などにも依存するのですが、「依頼100万件あたり百数十円」くらいまで節約することも可能です。

コンピュータ1台借りると、一番安いタイプでも月だいたい3000円強の料金になるので、だいぶお得です。

例2:「暇ならやっておいて」方式

例えば、頑張って自分で長編アニメを制作された方がいらっしゃるとします。
編集の仕上げ処理を何度か繰り返したいのですが、まだ売れているわけでもないので、専門のアニメ制作会社や有名ユーチューバーのように、高い機材を買うわけにもいきません。

そのようなケースでクラウド上の高性能サーバを借りる方法は非常に良い選択肢になるのですが、
「暇ならやっておいてスイッチ」(実際には業者ごとに横文字な名前が付いています)
をONにして借りると、更に安く借りることができます。
借りるコンピュータの種類や時期により変動するのですが、概ね半値〜最大9割引くらいになるようです。

一つだけ注意いただきたい点は、「暇ならやっといて」の裏返しで、暇でなければ
「今忙しいから動けない!」
と処理が一時停止してしまうことです。
最初は動いていたけど、しばらくすると一時停止することもあるらしいので、一時停止からの再開処理も予め考えておく必要があります。

とあるクラウド業者の場合、8割方はその場で動作するそうですが、平日の日中は一時停止する可能性が高いそうです。

クラウド事業者としても、お得

なぜこのように安くなるか、ですが、おそらくクラウド事業者としてもコンピュータが空いていると無駄なので、一定の条件付きで隙間時間を埋められるようにして、稼働率を上げたいのだろうと思われます。

お互いの利益になるなら、ぜひ上手く使いたいものです。

2020-09-26

とにかく電子化してみよう

 ここのところ、会計の電子化について、あまり大げさなものを取り入れずに処理できるようにするにはどうしようか? ということを、よく考えています。

単純に自分が税務処理で楽したいからという面もあるのですが、おそらくこのジャンルについては「領収書の入力が面倒!」と思っておられる方も多いと思いますので、最初の活動としては手頃なのかなという感もあります。

その関連で調べていくうちに幾つか気づいたことがありますので、今日はその話題について記したいと思います。

領収書を「捨ててしまってよい」条件

私も今日初めて知ったのですが、数年前から何度か税金の処理に関連した領収書(正確には領収書に限らず「証憑」全般)の保存を電子化してもよいことになり、条件さえ守れば「その後捨ててしまっていい」ようです。

その条件とは
1. 200dpi以上, 24bitフルカラーで取り込むこと
2. 取り込みは3日以内に済ませること
3. 取り込んだときに認可を受けた業者のタイムスタンプを付けて、以後書き換えていないことを証明すること
4. 取り込んだ人と確認する人を分けること(確認者は税理士でもOK)

だそうです。

1.は、最近のスキャナやスマホカメラなら間違いなくクリアできます。
2.は、あまり面倒がらずに小まめに処理すれば問題ないでしょう。
 (年末まで溜め込んでしまっている人は要注意!)
3.は、さすがに個人での対応は無理ですが、最近の会計ソフトの多くは対応済みのようです。
4.は、正直今の自分には頭の痛いところで、一人で仕事している上に、利益も出るか分からない状態で税理士とか雇いたくないので、クリアできないかなぁと思っています。

電子化するだけでもメリットが

とはいえ、1.2だけでも済ませておくだけでも、メリットはあります。

それは「書類が扱いやすくなる」ということです。

ファイル名に日付を入れておくだけでも、後で検索機能を使えば簡単に探すことができます。
また、伝票の入力が面倒となった場合、誰かにデータ入力を依頼することも簡単になります。

実際私は、自動認識できない領収書があり、かつ処理が追いつかない部分については、少し離れた場所に住んでいる甥っ子にアルバイトで入力してもらうのも有りかなと思っています。
このように誰かに依頼する場合も、デジタル化していれば瞬時に情報を転送することができます。

また、書類の自動読み取りAIの研究が今現在活発に行われているのですが、それらが「使える」タイミングになったら、一気に面倒な作業から解放されるチャンスもあります。

今のうちから始めておいても損の無い作業だと思います。

「捨てなければ」制約も緩い

更に、3.4.のようにシステム導入や体制作りが必要な箇所についても、別に「領収書を捨てなければ」対応しなくても問題ありません。

一度入力した領収書の原本を再度見なくてはならない時など、データ自体が破損してしまった時か、税務署の調査が来た時くらいしか無いはずです。

それであれば、袋に入れてしまっておけばいいのではないでしょうか。

これはITではなく生活の知恵のような話になってしまいますが、私はよく、厚めのビニール袋に乾燥剤と共に保存したい紙類を入れ、封をした後に軒下や屋根裏に放り込んでおきます。

一応注意点としては、
・軒下は虫が入ってくることもあるので、袋だけでなく、更にプラスチックの箱などに入れたほうがよいでしょう。
・屋根裏は、壁際に10cmほどの隙間があり、そこに落としてしまうと取れなくなるので、落ちない幅のある箱に入れるか、壁際を避けて置くほうがいいです。
・同じく屋根裏は、あまり重いものを置くと天井が割れて落ちてくるので、ほどほどの分量に。
・特にお引っ越しの時には、そこに収納したことを忘れないようにしてください・・・

といったところでしょうか。

もっと量が多いのであれば、宅配便送付だけで対応してくれるレンタルボックスを活用するのも良いと思います。

簡単なことからでも、やってみてください!

これは私の実感なのですが、本当に紙の書類があるというだけで、取り扱いが非常に煩雑になります。
今はデジタルデータの記憶単価が劇的に下がっているので、ただスキャンした程度では殆ど容量は必要ありません。

本当に楽になるので、紙のままで作業されている方は、少しずつでもいいので、是非試してみてください。

課題、いろいろ。

まだまだ準備段階の状況ではありますが、ミツユビ工房の活動について知り合いの方にお話すると、興味を持っていただけることが多々あり、ありがたく感じております。

しかし、その思いも、翌日になると
「これは解決しなくてはならない課題が多いな」
という思いに変容しています。

今日は、その課題について、幾つか記したいと思います。

曖昧すぎてイメージがわかない


やはり、
IT化というけど、実際にどう変わるの?
どんな仕組みが手に入るの?
という点については多くの方から質問いただきます。

私は1990年代後半から2000年代初頭にかけての
ITバブル → バブル崩壊
の過程を、業界内で間近に見てきた世代のため、その時代の
「ITという言葉が目的化してしまった状態」
は本当に避けなければならないと痛感しています。

ただ、それに対する答えは未だ見つかっていません。
今から見つけていくしかないのかもしれません。

入力自体が困難


以前のブログ記事にも書きましたが、IT化するには先ず「何かを入力」しなくてはなりません。

しかし、IT化がなかなかできない状況を観察していると、
・こんなところにパソコンやスマホ端末置いてたら壊れるな
・壊れる以外にも、衛生面など別の理由で端末を置いておけないな
・スマホやタブレット端末に至っては、反応しない/誤反応起こすよな
という現場が沢山あるように思います。
一言で表現すれば、市販のIT機器は、物理的な意味で、まだまだ軟弱です。

そのような状況にどう対応するか?
「やはり機材そのものを作る必要がある」
という思いが強くなってきています。

幸いにして今の時代、クラウドサービスに留まらず、
電子部品や素材系もネットで簡単に手に入る
時代になってきています。
(ただし、名前や型番が分かれば、ですが)

先日、本当に趣味かつ気まぐれで「レーザー加工機」というものを買ってしまい、プラスチックの板を切断したりしていたのですが、これは想定外の先行投資になりそうな予感がしています。


地域密着型で売上をどう伸ばすか


これも多くお寄せいただいている疑問で
IT化でどうやって売上を伸ばすことができるのか?
という課題があります。

おそらくは、いわゆる「デジタルマーケティング」の領域かと思います。
もちろん、広告費を湯水のごとく使えば、認知度は簡単に上げることができます。
ただ、その費用に見合った売上が出るのか? というと、それは別の問題で、特に地域に根ざした商いの場合、全く効果は出ないでしょう。

また、あまりデジタル機器がお好みでない層の方の買い物についても、IT化を上手く適用していく必要があるようにも思われます。

更には、小規模な店舗の場合、仕入れ・在庫にムラが出てしまうようでは、かえって経営面で逆効果になってしまいます。
そこをどう上手くバランス取りしていくか、研究すべき点は多いように感じています。


まだまだ課題は沢山ありますが、裏を返せば
「掘り起こせていない需要が、そこにある」
とも取れます。

新たなチャレンジは疲れるかもしれないですが、やってみる価値はありそうだと思う所存です。

2020-09-24

思わぬ反響に感謝しております!

本日はブログの書き込みは小休止ですが・・・

とある場所で、私の今後の活動について思わぬ反響をいただき、感無量です!
これだけ反響いただくと、とにかく何か形にしないとならないですね。

本当に励みになりました。
ありがとうございます!

2020-09-23

助っ人を呼ぶには、備えが必要(その2)

昨日の続きで、
「厳密な処理」を適用しすぎた
について記します。


とにかく真面目なRDB


おそらく世の中の殆どのシステムで、RDB(リレーショナルデータベース)と呼ばれる記憶手段を使っています。
RDBには幾つかの特徴があるのですが、それらの一つに「とにかく持っているデータ全体で矛盾が生じないように頑張る」性質があります。

確かに素晴らしいことなのですが、その性質を保つために、必ず1台のコンピュータのみで情報を操作する仕組みになっています。
とりあえず1台のコンピュータで賄えているうちはいいのですが、システム設計者やプログラマーが手を抜いて(というか何も考えず)何でもこの場所に放り込む作り方をしてしまうと、やがて追加や更新の依頼が捌ききれなくなり、あるとき急に音を上げます。

音を上げた時に慌てても、もともと手を抜いていたところに「全体で矛盾してはいけないもの」と「別にそうでもないもの」の区別はできようもなく、今度はシステム担当者が音を上げてしまう、といった惨事が、世の中のどこかで、しばしば発生しています。


「真面目さ」の範囲を限定する


この問題に対する解決策ですが、システムの導入以前に「考え方の整理」が必要です。

例えば、オンラインショップのシステムを考えた時、
1.「買い物かご」の中身 → 各お客様に対して矛盾が無ければ、問題ないはず。
2.「実際の商品在庫」 → 倉庫の内部で整合性が取れていれば問題ないはず。
3.「購入するボタンを押した瞬間」
  →商品在庫から買い物かごの中身をお客様に対して割り振る、というタイミングだけは、やはり厳密な整合性が必要そう。
と3段階に分けて考えれば、少なくとも1.は助っ人に分業できそうです。

実際のところ、オンラインショップで3.が発生するタイミングは、買い物かごに追加したりショップ内を見て回ったりといった操作に比べて発生頻度は非常に少ないので、この一工夫だけでも「音を上げる限界点」は相当変わるはずです。

ちょっと嫌味な話題になってしまいますが、「予約販売の受付」というケースであれば、3.自体を予約受付終了後に処理すればいいので、そもそもあまり考えなくても「御用聞き特化型の助っ人」を沢山呼べば解決するはずです。
つい最近も、そこそこ大手の企業で「予約販売システムダウン」が起きたみたいですが、何も考えていなかったのでしょうか・・・

クラウドサービスで解決する荒技も


さてここで、
「あの世界的超巨大通販サイトだと、これでも対応できないのでは?」
と思われた方は鋭いです。

多分、その昔、対応できなくて困ったのだと思います。
でも彼らは、どこかのタイミングで、それですら克服してしまったのだと思います。

そして今の時代・・・
彼らはその解決策ですら、クラウドサービスとして販売しています。
少なくともその仕組みを上手く組み込めれば、あの通販サイトが音を上げるレベルくらいまでは耐えることができます。
つまり、大方の人にとっては、ほぼ気にしなくてもよい状況になります。

新しくするなら、是非検討してください!


昔作ってしまったシステムは、半ばどうしようもありません。
担当者が入れ替わってしまって、手が付けられないケースもあります。

ただ、これから作るシステムについては、もう失敗の知見も世に出回っているので、今の時代に合わせた作り方ができます。

新しいシステムを導入する際には、
「バズったらどうする?」
を是非頭の片隅に置いた上で見渡してみてください。

2020-09-22

助っ人を呼ぶには、備えが必要(その1)

以前「バズったらどうする?」の記事に、自動スケーリングは過去のしがらみでできないことが多いことを書きましたが、ではどうやって解決するのかについて、代表的な方法を記したいと思います。

問題になるバターンは概ね決まっている


アクセスが増えたのでサーバを増やそうとして失敗するケースは、ほぼ下に挙げるパターンによって問題が発生します。

・どこか一カ所に頼った作りになっていた
・「厳密な処理」を適用しすぎた

これらが複合している状況もあります。

「結局○○さんに頼るしかない状況なので、受注を増やせない」
「とにかく正確さを求めすぎて、一向に仕事が進まない」
と置き換えると、現実世界でもありそうな話ではないでしょうか?

インターネット上のシステムでは、アクセス集中でパンクしているところもあれば、それを平然と乗り切っているところもあります。
では、「乗り切っている」側はどうやって解決しているのか、代表的な考え方をご紹介します。

ライブ会場の例


例えば、大きなライブ会場があり、入場券が大量に発行されたとします。
もちろん高額な席もあれば、安い席もあります。
席のランク(S席・A席など)ごとに入り口があり、チケットの確認係の人も多く働いています。
しかし会場は広いので都度本部に問い合わせることはできません。
入場者が多すぎて、携帯電話での通信に頼ることも困難です。

この時、チケットに
・お名前 ○○様
・S席 1列目
という情報だけ書いていて、それを確認するだけだと、
「一番安いC席を買って、Cのところを書き換えてSにしてやろう」
と考える悪い人に対して対抗ができなくなります。

「確認番号」を使う方法


そうなると困るので、以下のように情報を追加します。
・チケット番号 123番
・お名前 ○○様
・S席 1列目
・確認番号 A2B4521JL

情報を追加した上で更に、確認係の人たちだけに
「チケットに書いてある情報だけで、この確認番号が本当に正しいかを、自分だけで確かめられる方法」
を教えます。

こうすれば、本部に問い合わせることなく、通信回線を使うこともなく、確認係の人たちは自分たちだけで「この人を通してもいいのか?」を判断することができます。

実際のシステムでは、この確認番号にあたる部分は「電子署名」と呼ばれるものを使っており、解析されないよう相当長い暗号になっている上、更に有効期限を付ける方法で不正利用されない仕組みになっています。

一つだけ、「確認番号が本当に正しいかを確かめる方法」が部外者に知られてはいけないという制約があり、それは別の方法で管理する必要があるのですが、この考え方に基づいてシステムを作れば、アクセス集中時にサーバを大量に増設しても、それぞれが自律して同じように操作を受け付けられるようになります。


「厳密な処理」を適用しすぎた
の例については、次回記したいと思います。

2020-09-21

ついに「プログラム作らない時代」か?

ミツユビ工房での活動を開始するにあたって、当面一人で活動するのだから覚えておかないとなぁと思っていることが幾つかあります。

その中の一つに「スマホアプリ開発」があります。
私はもともとサーバ開発のエンジニアなのですが、スマホアプリを使って操作するのが当たり前のような時代ですので、アプリもシステムの一部として捉えなければなりません。

ですが、勉強するには、それなりの手間暇がかかるもの。
自分で覚えないでいいのなら、それに超したことはありません。
それにも増して、今年くらいから急激に「プログラムを作らなくてもアプリが作れる」というサービスが活発になってきているのです。

ノーコードアプリ


一般の方がプログラムと呼んでいるものは、技術者の間では「コード」と呼んでいます。
その「コード」が無いので、ノー コード アプリと呼ばれています。
実際にデモなどを見てみると、確かに画面操作だけで作っている様子です。
うまく使えるようであれば、「仕事を作る仕事はしない」のポリシーに則って、依頼主の方で作っていただくのが一番安上がりですよ、と案内することもできそうです。

しかし、まだまだ「詳しくはお問い合わせください」と書いてあって詳細が分からないものも多い状況です。
また、ある程度情報が公開されているサービスもあるのですが、実際見てみると、2つ壁がありそうです。

壁その1: 英語


今のところは、まだ英語圏で作られたサービスばかりのようです。
これはIT系の宿命なのですが、先進的な取り組みは英語圏で行われていることが多く、かつ仮に日本人の方が作っていたとしても、世界を狙いにいくとなると、やはり情報発信は英語が基本になってしまうので、日本語の情報が不足してしまいます。

更に悲しいことに、プログラミング言語は「英語の文章に近くなるよう考えて作られている」ことがほとんどなので、英語が分かる人はプログラミングも割とすぐに覚えられます。
(英語が苦手な技術系の若者は、プログラミング覚えると思って英語勉強してもよいくらいですよ!)

日本の独特な状況かもしれませんが、英語の情報に一般の方が手を出すのは、ちょっと難しいように思います。

壁その2: どのみち「情報設計」は必要


これはシステム開発の仕事を長年続けてきて思うことなのですが、やはりプログラミングをなさらない方は
・情報の繋がり方、繋げ方
・情報のまとめ方
を意識されていない方が多いです。

あえて「意識しない」と書いたのですが、実際のところお話を聞いてみると理解されていることが多く、
「当たり前でしょ? なんでそんなこと言わないといけないの?」
という方は、とても多いです。

さすがにノーコードアプリも、現時点では「言わないでもできる」レベルまで対応していないようです。
そこにAIをつなげて解決しようという試みもあるようですが、どうなるのでしょうか。

もうちょっと先かな・・・


ざっと見た感じ、現時点では
「表計算ソフトで頑張っているなら、こういうサービスを使うのもいいかもね」
くらいでしょうか。

曲がりなりにもソフトウェア開発を仕事にしようとしている私にとっては、
「やっぱアプリの作り方覚えるしかないかな」
といった状況です。

2020-09-19

GAFAにも順番が

本日はお休みのため、軽めの内容を書きます。


GAFAという言葉をご存じでしょうか?
アメリカのIT系巨大企業の頭文字を取ったものですが、これらの企業でも更に先頭のG社とA社は輪をかけて凄いなぁと思うことがありました。

それは…意外なことかもしれませんが、
「問い合わせに日本人が対応してくれる」
ということです。


今日、とあることでG社のチャット問い合わせを使ったのですが、日本人の方が対応してくれたので、用件が滞りなく伝わりました。
しかも対応してくれた方が分からない部分については、適当にごまかすということが無く、分かる部署から追ってご連絡しますと返答いただけました。
日本人でも今時なかなかこのような返答ができる方は少ないと思います。
(もしかしてAIが返答してたら・・・輪をかけて凄いですが。)


同じく、2年くらい前になるのですが、パソコンの初期不良で(前の方の)A社に問い合わせしたときも、日本人の人が対応してくれて、更に近所の直営店のサポートを案内していただいた上に、「ここに部品があったら今日直しちゃいますね」という驚くべき高速対応をしてくれました。
その時は残念ながら部品が無かったので後日宅配で送ってもらうことになったのですが、心構えは強烈に印象に残りました。


反面、後ろのほうのA社ですが、届いた品物が違っていたのでメールで連絡したら、どうやら海外の人らしき担当者が返答してきて、こちらの用件が中々伝わりませんでした。
しかもメールを送るたびに違う担当がまた同じ事聞き返してくるので、
「もういいですよ。この買い物は失敗だと思って諦めます。」
と返答したら
「ありがとうございます! がんばります!」
と謎の切り返しが…

クラウド事業のほうは頑張っておられるほうだと思うのですが、本業の物販が何だか怪しくて、以降、私は別の通販業者を使うようになりました。


F社はよく分からないですが、ニュースなどで伝わってくる内容からして、パスワードが暗号化されずに残っていたとか、ちょっとセキュリティ甘いのかなという印象があります。


明日は丸々お休みします。

2020-09-18

クラウドで買える便利機能 その2

以前、クラウドで買える便利機能の話題を書きましたが、その後も調べてみると面白そうな機能が見つかりましたので、ご紹介します。

似た画像検索


これはgoogleさんが販売されている機能で、検索対象の画像に対してWeb上から似た画像をピックアップするというものです。
さすが検索のトップランナーですね。

例えば、これを使うと、
・自分に著作権がある絵が誰かに盗用されていないか
・逆に、絵を外注した際の納品物が盗用でないか
の検出が簡単になりそうです。
また、ちょっと切り口を変えてみて、
・二次著作を容認されている作家さんが、ファンアートを探して「つながり」のきっかけを作る
といった使い方もできそうです。

お値段は、
一ヶ月1000画像までは無料
それ以上については、1000画像あたり3.5ドル(370円弱)
だそうです。

「あなたにオススメ」


これはAmazonさんが販売されている機能です。
よく見かける「あなたにオススメ」機能を、個別のショップでも使えるようにしたもののようです。
ちなみに私は、もう10年近く前のことですが、「Amazonのオススメみたいなの、うちでも作れないの?」と役員の人に言われ、どうしていいのやら分からず呆然としたことがあります。
今は「買える」時代になってしまったのですね・・・

基本的にオンラインショップ用の機能みたいですが、お店の会員カードなどと連携させれば、実際の店舗でも使えそうですね。

この機能の料金体系は少々複雑なのですが、
分析データ1GBあたり0.05ドル(5円強)
分析1時間あたり0.24ドル(25円程度)
それを元にまとめてオススメを割り出す料金が1000件あたり0.067ドル(7円弱)
だそうです。

肝は「分析1時間で割り出せる、オススメの精度」次第で、分析の延長度合いが高くなりすぎると厳しいかなぁとは思うのですが、これくらいの価格であれば、一度試してみる価値はありそうに思います。

まだまだありそう


これまでも自分なりに見ていたつもりでいたのですが、何しろ書き方が婉曲的だったり、役立ちそうなポイントが文章の奥に埋もれていたりで、未だに新たな使い方を発掘しきれていません。

また面白そうな機能を見つけましたら、随時書いていきたいと思います。

2020-09-17

保存用途次第でお得

以前の記事で、クラウドサービスを使ったデータ保存について書きましたが、使いたい内容によっては更にお得な場合があります。

殆ど見ることがないデータはお得な入れ物に


保存はしたいけど、殆ど見る必要のないデータが、たまにあると思います。
例えば、防犯カメラの画像などは、事件があれば見ることもありますが、基本は頻繁に見ることはないかと思われます。

その場合、保存前提の場所に格納することで、条件次第で価格が10分の1程度まで下がります。
この記事を書く時点で調べてみたところ、1TB月300円程度で預かってくれるみたいです。
もちろん、価格は1GB単位で計算されますので、容量次第ではもっと必要経費を下げることができます。

取り出しに料金がかかります


とはいえ、幾つか注意点があります。
「取り出しに料金がかかる」
「すぐには取り出せない」
「最低預入期間がある場合がある」
ことです。

上の例では1TB月300円と書きましたが、これを全部取り出す場合、一回限りの料金ですが5500円かかります。高いですね。

また、取り出し時間についても、長期預入のものほど長くなり、半日くらい待たないと出てこないこともあるようです。

最低預入期間については、長期保存用ほど長く設定されていて、1年以内に取り出しても1年分の料金が請求されるという場合もあるようです。

これらはちょっと極端な例で、もう少し条件が緩い(けど、月額はちょっとお高め)な手段もありますので、用途をよく見極めて、適切な保存手段を選ぶことが重要かと思われます。

仕組みは謎


さて、ここまで書いておきながら、これらの長期保存手段は一体どうやって実現されているのか、公表はされていません。
値段からして明らかにハードディスクではないのですが。

一説によると、Blu-rayディスクを大量に買い込んで、自動化された仕組みで倉庫に保管しているのではないかと言われているようですが、それもあくまで憶測のようです。

仕組みは分からないのですが、便利そうではあるので、うまく使っていこうと思います。

2020-09-16

当分は人間の仕事(と、思うこと)

これまでの投稿でITシステムの話題を沢山書きましたが、その中でも特に流行っている、AI万歳な風潮ってどうなんだろうと思うときがあります。
今回は敢えてシステム化と逆行する「これは当分人間にしかできなさそうな仕事」について書いてみます。

ちょっとお高めな料理


食べ物については、AIの処理能力以前に「センサー」が存在しない(または有っても手に入りづらい)ため、そもそも数値化できず、AIに学習情報を入力できる状況ではありません。

いや、あるよ! という方もいらっしゃるかもしれません。
確かにセンサー自体は一部に存在します。

でも反応速度や正確に測定するための手間がかかるため、気の利いた職人さんがこなしている
「醤油の焦げた香りが出始めたら、数秒程度で火から下ろす」
といった作業など、そもそも入り口にすら立てていない状況です。

センサーが無い限り、AIが処理できるはずもないので、当分は人間の仕事になるでしょう。


デフォルメの強いイラスト・漫画


私も大好きなジャンルなのですが、時々ものすごく簡略化したイラストや漫画を見かけます。
ペンで一筆書きしたシンプルな顔や、丸い形に少ない要素だけを書き足した動物の姿。
微妙に線が歪んでいて、それが「味を出している」こともあります。

これらを現代のAIは「認識」できるところまでは来ていると思います。
でも、「創作」できるのは、随分先の話だと思います。

今流行の「機械学習」は、ひどい言い方をすれば「数打って当てたことを記憶して打率を上げている」状態です。
そもそも絵の中の要素を極力減らして、場合によっては敢えて歪みを加えつつ、更に人の感情に訴える(特に「かわいい」と思わせる)という仕事とは、方向性が違うように思います。


苦情電話対応


これは上の「感情に訴える」ことに似ています。
既にイライラしている人が何を訴えたいのか、それに対して機械的な対応をせず、どう切り返すか。
おそらくそれができるのは、対応している人が「人間の心」を持っているからこそであり、それをAIに任せるためには、AI自体が人間の感情を取得する必要があります。

AIが自分で発話してレストランの予約をすることはできるようですが、受けた側は実際にどう捉えているかについては、あまり語られていません。
おそらく、電話がかかってきた側は内心
「なんか奇妙な会話なんだけど…聞き方を変えてみて反応を伺うかな…」
と訝しく思いながら予約を受けられているのではないでしょうか。

AIが逆の立場に立つには、相当な時間が必要だと思われます。

結局、ITはお手伝いの範囲で。


ITの仕事をしていると、さもITで全てのことができるという全能感に浸っている人を見かけるのですが、一人間として生活していると、まだまだITでは実現できそうにない状況も沢山みかけます。
私も変な全能感に浸らないように気をつけねば、と思う今日この頃です。

2020-09-15

セキュリティは、時代ごとに変わる

今日は、曖昧ながらも重要な「セキュリティ」を題材に記したいと思います。

圧縮ファイル+パスワードは危険?


仕事の中で秘密にしたい文章をやりとりするときに
「圧縮ファイルにパスワードを付けてお送りします。パスワードは別のメールでお送りします」
というやりとりが、未だに見受けられます。
でもこれ、今となっては「ぬののふく」より少し強い程度の防御力しかありません。
さて、どこが問題なのでしょうか?

「無限の時間」を与えてはダメ


答えは「ファイル自体をメールで送る」時点で問題有りです。
パスワードを別のメールにしても関係ありません。
仮にデータを悪意のある人に盗み見られた時に、相手に「無限の解析時間を与えてしまう」からです。
更に、電子メール自体、不用意にccが残ったまま送信してしまいがちな連絡手段であるため、うっかり意図しない人に秘密の情報が渡ってしまうことにもつながります。

何度かこのブログにも書いていますが、今やクラウドサービスで高速なコンピュータが時間貸しで使えてしまう世の中です。
パスワードも人間が入力する程度の長さであることが殆どですから、それこそ数字の1から順番に総当たりで試されては、どのみち破られてしまいます。
更に「人がよく使いそうな単語一覧」みたいな情報も出回っています。それを併用されたら一瞬で破られることすらあります。
(よく使いそうな単語の一例は「最悪のパスワード」で検索してみてください)

この方法を使うよりも、g●●gleドライブに「特定の人しか参照できない権限」を付けて共有したほうが、遙かに安全です。
(権限の付け忘れとか、権限の範囲を広げてしまうことについては注意してください)

ICカードの暗証番号は、意味合いが違う


最近、銀行口座からの不正出金の話題をよくニュースで見かけます。
どうやら制約を上手くすり抜けられる道があったことが原因で被害が出てしまったようですが、それ以前に、キャッシュカードの暗証番号は、言ってしまえば「4桁数字のみのパスワード」と同じです。
「ぬののふく」どころか、全裸にお盆1枚で見せたくないところを隠しているレベルです。
これをネットワーク上で安易に扱ってしまうのは、よくありません。
「銀行と連携する機能」という名目で暗証番号を求めるソフトもあるようですが、入力はお勧めできません。

でもICカード付きキャッシュカードに付いている暗証番号は、ちょっと意味が違います。
あの暗証番号は、あくまでICカードの中に入っている強力な暗号鍵を使えるように一時的にドアを開くだけの用途に使われていて、更に開いたとしても銀行との間では暗号通信が行われるので、実質的に外部から悪用する隙がありません。
マイナンバーカードも同じ原理のため、インターネットを通した処理に使用しても、危険性は低いです。

更に、ICカード自体に「自爆機能」が入っていて、
・暗証番号を3回間違えると、ICカード自体が内側からドアを閉ざしてしまいます。
・こじ開けて中を見ようとすると、自爆します。
もし昔ながらのICが入っていない磁気式のみのカードを使われている方は、実費がかかったとしても、早い段階でICカード付きに切り替えられることをお勧めします。

いつでも、将来はどうなるか分からない


とはいえ、これらですら「いつまでも大丈夫」なわけではありません。
最初に記した「圧縮ファイルにパスワード」も、それが言われ始めた当時はそれなりの効果があったのです。
また、コンピュータ関連の技術も進化してきており、中には「これが完成してしまうと、今のセキュリティが全部ダメになってしまうのではないだろうか」と危惧されているものもあります。
セキュリティの問題は、一度こうしたから安心というものではなく、時代の状況に応じて都度見直していく必要があります。

2020-09-14

バズったらどうする?

どこどこのサイトにアクセスできなくなった
何々のソシャゲが遊べなくなった
という話題を、たまに聞かれることがあるかと思います。
でも、有名なサイトでなくても、ソシャゲでなくても、そうなってしまうケースがあります。

例えば


地下アイドル活動をされているグループがあるとします。
ライブの告知をホームページに載せつつ、ホームページと同じサーバでグッズ販売も行っていました。

ある日、そのグループが、何かのきっかけでメディアに大々的に取り上げられ、超バズりました。
ところが…バズったはいいものの、ホームページにアクセスが殺到し、常に見ることができない状態が続いてしまいました。
グッズ販売もできなくなってしまい、売上も消滅。
やっとサーバにアクセスできるようになった時には、多くの人が忘れてしまっていて、残ったのはバズった時の売上消滅というマイナスだけ…

というケースは、往々にして起きえます。
(「地下アイドル」の箇所を別の言葉に置き換えてみると…)

このようなケースの問題点そのものは単純で、
「短期的に、一カ所に、膨大なアクセスが集中する」
ことです。
状況さえ予め把握しておけば、技術的に備えることは可能です。

解決方法1 - CDN


解決方法の1つに、CDNといわれる仕組みがあります。
ホームページの情報などのように、情報提供側から発信するのみの用途には、非常に役立ちます。
実際に動作している仕組みは非常に複雑なのですが、簡単に表現すると、東京・大阪・名古屋といった場所ごとに発信内容のコピーを自動的に配り、全国の人が一カ所にアクセスしないような仕組みになっています。
使う側は、このような仕組みをあまり意識しなくても、クラウドサービス上で自動的にコピーしてくれます。

この仕組みは、気づかないうちに割と皆様身近に接していらっしゃると思います。
●●TVなどのインターネット放送局は、この仕組みを巧みに組み合わせて配信しており、何百万人という視聴者が同時に見ても差し支えなく放送されるようになっています。

そう言ってしまうと大げさに聞こえてしまいますが、大容量でなければ、仕組み自体は個人レベルでも十分に買える値段です。
難点といえば、上記のように「コピーして配る」ので、場所によってはすぐに反映されない(数分くらい時差がある)ことがあります。
(●●TVだとコマーシャルが入ったりする時に、このあたりをうまく調整しているようです)

解決方法2 - 自動スケーリング


例えばインターネットショッピングのように、情報提供側からの発信だけでなく、実際に見た人が買い物かごに入れるといった「操作」が発生する場合は、CDNは使えません。
そのような状況に対して、最近使われているのが「自動スケーリング」という技術です。

以前記しましたデータセンターの中には、沢山のコンピュータがあるのですが、それらは常に100%使われているわけではありません。
自動スケーリングは、何かの基準に該当した場合(多くの場合は、今動いているサーバが音を上げそうになった時)、データセンターの中に同じサーバのコピーを自動的に作って処理能力を上げようとします。
そしてお互い暇になってくると、助っ人に回った側から自動的にサーバを止めて、空きを作ります。

コピーを動かした時には料金は一時的に上がりますが、暇になると元の料金に戻ります。
また、バズりすぎて料金が青天井になっても困りますので、予め助っ人の人数を決めておくこともできます。

「過去のしがらみ」で、できないことも。


ただ、自動スケーリングについては、既存のソフトではできないことも多くあります。
できますよー、と安請け合いする技術者もいたりするのですが、実際にやってみると、助っ人サーバ同士が「一カ所に集中する」状態を生んでしまい、結局動かなくなったりします。

この状況になると中々厳しいです。多くの場合は「過去のしがらみ」が原因になっており、止まっちゃったから今急いで何とかしてよ、というわけにはいかない場合も多々あります。
そうならないように「予め想定しておく」ことが必要なのですが、その話題については後日改めて記したいと思います。

2020-09-13

税務処理、どうしようかな

さて、私ももうすぐ個人で仕事を始めようと思っているのですが、やはり悩んでいるのが「税務処理」です。
知り合い数人からも、税務処理が面倒と聞いてはいるのですが、その正体って何なのでしょうね…

伝票整理?

確かにレシートから価格入力する仕事、面倒ですよね。
個人向け会計ソフトなどで、カメラで撮ると自動認識してくれるという機能があるみたいですが、何十枚もあることをイメージしてみると、それ自体がちょっと面倒な作業ですよね。
できれば、自動販売機のお札投入口みたいに、差し込むだけでスキャンして、そのまま箱の中に保存してくれるようなものが有ればいいのですが。
ちょっと検索してみた限り、イメージしたようなものは見当たらないですね。
試しに自作してみようかな。

仕訳?

青色申告で必要になる「仕訳」は、会計ソフトを使うと簡単そうですね。
特に会計知識が無い方だと、ソフトが親切にナビしてくれるようですので、断然オススメです。
とはいえ、入出金の形が大体決まっていれば、初めに分かってしまえば後は定型的に処理できるので、人によってはいらないかもしれません。
(私は会計処理が絡む業務のソフトを作ったことがあるので、既に知っているのです…)

そもそも税務署が面倒?

この点については、マイナンバーカード取ってe-taxで処理するのが一番楽です。
私は数年前から「ふるさと納税」分の申告を税務署に行って提出していたのですが、今年の明けにマイナンバーカードと市販のカードリーダーの組み合わせで自宅申告したら、ものすごく楽でした。
開業届けもe-taxでできるみたいですね。

更に税務申告API(APIについては前々回の記事参照)も公開されてました。
来年の申告は、システム開発の練習も兼ねて、API申告に挑戦してみようかと思います。

2020-09-12

小さくても、尊い

今日はITの話から少し離れて、最初に記しました設立の趣旨を補足する内容を書きたいと思います。

大企業は「予算」という札束合戦


私は、大企業と呼ばれる会社や、そこまではいかなくとも中規模よりも少し大規模寄りの会社に勤めていました。
周囲から見ると羨ましく思われたりしていたようですが、中身は結構ドロドロした世界でした。

会社もある程度の規模になると、「予算が付く」という概念が出てきます。
ほぼ半期ごとにお偉い方々から「●●の仕事に予算を付けます。人選は…」という言葉が出てくるのですが、その実は
「こんだけ札束積んだんだよ。だから儲かるよね? 儲かるはずだよね?選ばれたんだから責任持ってよね!」
といった押し付け合いです。
その中身も、さも素晴らしそうに話しているものの、どこかの二番煎じだったり、経営者仲間から聞いたからという狭い範囲の話題だったり、そもそも「儲かるから儲かる」みたいな思考がループした内容だったり。
でも、うまくいかなかったら、「なんでおまえら札束積んだのにできないんだよ!」みたいになじられます。

私が勤めていた会社だけだったのかなぁ…大企業でも良心的なところがあるのかなぁ…
今となってはよく分かりませんが、とても虚しい毎日でした。

癒やしてくれたのは「小さなお店」


でも、そんな荒んだ日々の中にも、癒やされる時がありました。

近所で気の利いたメニューを提供してくれるお寿司屋さん。
とあるお菓子の名店。
私の超硬くて縮れた毛をサッパリした仕上がりに整えてくれる美容師さん。
体調が悪くなったときに親身になって診察していだたける開業医の先生。
秋葉原に30年以上前からある、部品屋さん巡り。

いずれも小規模な場所ながら、そこにいると本当に心安らぐのです。
最後に勤めていた会社を去ると決めたとき、次の就職先のことよりも、
これまで「自分を癒やしてくれた皆様」に役立つことはできないだろうか?
同じように、「他の誰かを癒やし続けていらっしゃる皆様」を支えることはできないだろうか?
という思いが、真っ先に浮かんできました。
まあ少しばかり貯金もあるし、チャレンジしてみるのもいいかな? と思い、現在に至ります。

仕事には嘘はつかなかった


会社勤めは虚しいことの連続でしたが、一つだけ、心の中で絶対に守っていたことがありました。
それは
「仕事そのものに、自分が嘘をつかない」
という意思です。

ITエンジニアであれば、作ったものが確実に動くことに全力を尽くす。
それでも時々思いもよらないことが起きるけど、その時は気力を振り絞って解決する。
周りが安穏としていようと、新しい技術は自分で勉強する。
たまに変な横槍で崩れたりもするけど、また作り直す。

もしかして、これも一つの貯蓄だったのかもしれません。
そして今、その貯蓄を本来の形で使う時が来たように思います。

2020-09-11

便利な機能を連携

こんばんは。

今の時代、ITシステムの世界では、昔では考えられないほど「お互いに連携」することが簡単になっています。
今回は簡単に使えるようになった「システム間連携」について、実例を交えながら書いてみたいと思います。

Twitter BOTの中身

Twitter BOTという言葉をご存じでしょうか?
予め書いておいた文章を、自動的にTwitterに流す仕組みのことです。
Twitterは一般の人も使えるシステム間連携をかなり早くから取り入れている企業で、それを使って個人の方々が自動投稿の仕組みなどを作られています。

このように、何かの仕組みと連携するために用意された入り口のことを、APIと呼びます。
そして今では、有名なサービスは殆どこの仕組みを持っていて、かつ作り方を解説した説明書も、一般に公開されています。

意外と身近なAPI

上に挙げたTwitter以外にも、LINEのメッセージ送信やgmailの送信なども、APIが用意されています。
また、クレジットカードの支払いや●●Pay系の決済システムに接続するAPI、会計システムとの連動APIというものもあります。
(お金が関連するAPIの解説は、一般の方は見ることができず、業者と契約して初めて見せてくれるという場合もあります)
例えば店舗でクレジットカードや●●Payを使ってお支払いいただいた時に、その情報をそのまま会計システムに送り、紙の伝票処理を省略するということも、今や簡単にできる時代です。

中でも特にオススメ「ログイン連携」

その中でも特に私がオススメな連携機能は「ログイン連携」です。

小規模なお店で独自に立ち上げられたサイトに「ユーザー登録」があったりするのですが、私は実は少しためらいつつ登録しています。
といいますのも、ユーザー情報の機密管理は想像以上に難易度が高く、あっさり外部に流出してしまうこともよくあります。

よく「パスワードの使い回しはよくない」と言われますが、その実態は
機密情報の扱いが甘いサイトがあると、パスワードが流出した時に、他に使っているところのパスワードとして使われてしまいますよ
という意味があります。

しかし、有名な企業の提供しているログイン機能は、事故が起きないこと・悪い人たちに狙われ得ることを事前に考慮し、それ専門の人も配属されているので、自分で管理するよりも安心して使えます。
また、お客様側からの視点で見ると、新しいパスワードなどを再度入れることなく、普段よく使っているサービスのパスワードを覚えておくだけで済むという利点もあります。

全部入れも可能!

さらに素晴らしいことに、ここ数年で急速に、ログイン連携の仕組みが「ほぼ同じ」になりつつあります。
Androidをお使いの方ならGoogleアカウント、iPhone/iPadならAppleID、LINEやTwitter、FacebookやYahooなど、それぞれ少しずつ差異があれど、似たような仕組みで「ログイン連携」できるようになっています。

自分のショップサイトではパスワードを持たず、上記のログイン連携を全部入れしてユーザさんに選択いただくということも、今は現実的に可能な時代になっています。

2020-09-10

早速ご相談いただきました!

ミツユビ工房初のご相談をいただきました!
今回のご相談は、ITシステムにするほどの内容ではありませんが、事例として興味深い点がありますので、このブログ記事をもってご返信いたします。

ご相談内容

ご相談者様から契約されているプロバイダが、近々閉鎖されるとのことです。
新しい回線はこれから探しますが、これまでそのプロバイダの契約に付随していたメールやホームページはどうしたらいいでしょうか?

このケース、意外とよく聞きます。
特にインターネットが普及し始めた頃、これからはプロバイダだ! と数々の業者が設立されましたが、今やプロバイダは価格競争・技術競争の時代、特に小規模なプロバイダは経営が行き詰まってくるケースも多い状況です。

それ以外にも、今住んでいるマンションで1件に1つのメールアドレスとホームページ領域が無料で付いてきます、ということで、それを使っていたものの、そのマンション自体から引っ越すことになってしまい、使えなくなってしまったというケースもあります。
(これは、自分の実体験です。)

無くなる前に、荷物をまとめて引っ越して!

さて、対処方法ですが・・・
とにかく、そのプロバイダに入っている情報は、近々消えてしまいます。
できるだけ早く、全部のデータをダウンロードして、BD-R,DVD-Rなどに書き込んで保存しておいてください。
とにかく残っていれば、後で何とか復旧はできます。

次に、メールアドレスについては、当座の避難所でもいいのでフリーのメールアドレスを一つ作成し、これまでメールを送受信した方々に、メールアドレス変更のお知らせを送ってください。
フリーのメールアドレスは、やはりまた閉鎖してしまった・・・では困るので、すぐには閉鎖しそうにない大手どころのサービスを選んでください。

案外困るのは、現状のメールアドレスを書いた名刺をお渡ししたものの、特にメールのやりとりなどは行っていない方々でしょうか。
既にお渡ししてしまった「紙に書いた内容」は消すことができないので残念ではありますが、もし相手の方からも名刺をもらっていた場合は、一度そのアドレスに、メールアドレス変更のご連絡を送ってみてはいかがかと思います。

ここまでできれば、回線はじっくり選べる時間ができると思います。
最近はスマホを持っている方が大半で、テザリングでPCとつなげることもできますので、一時的に固定回線がなくなっても、通信手段そのものに困ることは無いと思います。

その後の対処

さて、急場の問題を乗り切った後は、その後がよりよくなる方法を模索しましょう。

これは私の実感なのですが、インターネットの回線も日進月歩、突然安価で高性能なサービスが出てくることもありますし、逆にそれに乗り遅れてプロバイダ自体の営業が止まってしまうこともあります。
それに付随しているメールアドレスやホームページ領域は、使えても敢えて使わないほうがいいです。

これからは少し面倒でも、
・インターネット回線の契約
・メールアドレスの確保
・ホームページ領域の確保
は、それぞれ切り離して考えることがよろしいかと思います。

メールアドレスやホームページは、先に記しました通り、無料でお探しであれば、すぐにサービス終了しそうにない、大手どころが無難です。

「自分の場所を買う」のが一番

もし金銭的に余裕があれば、やはりインターネット上での場所=ドメインを買うのが確実です。
最近は「1年目は割引、2年目以降は●●円」
という売り方が多いようです。
条件によっても値段が変わってくるのですが、だいたい2年目以降の正規料金でも、年間2000円はかからないです。
もちろん、個人でも買えます。
メールは受け取り用のサーバが必要になるのですが、探してみると、1ヶ月100円という超低価格のところもあるみたいです。

趣味活動用の面白い名前なども取ることができますし、ドメインさえ持っていれば「次の引っ越しが発生しても、移動しやい」ですので、検討されてみてはいかがでしょうか?

2020-09-09

「所有権」、必要ですか?

こんばんは。

このブログの最初の記事に、システム業者に見積もりを出すと高額な見積もりが返ってくること、そしてその理由というお話を書きました。
以前書いた内容については一つの実状としてあるのですが、また違った理由で高くついてしまうケースもあります。

システム業者のソフトが高い、別の理由

業者から提示される契約書を見ると、「所有権はあなたのもの」と書いてあることがよくあります。
例えば家を買うとなると高額になるのは当たり前ですし、なんだか有利な条項に思えるのですが、買う側としては、これがなかなか曲者です。

まず、これは法律の話になるのですが、自分の所有物は自分で面倒を見なくてはいけません。
持ち家だと給湯器が傷んでも自分で交換しなくてはならないことと同じです。
それでも、給湯器なら10年くらいは壊れないですし、規格品が売られているので、まだ何とかなります。

ところが、一点物のソフトだと、中身がどうなっているのか分からないケースが大半です。
そうなると何か変更を加えたい時、元々そのソフトを作った業者に依頼せざるを得なくなるのですが、そこがまたソフト業界の「儲けどころ」で、業者としては美味しい話になってしまうのです。

ひどい話なのですが、これを狙って絶妙に粗悪なソフトを作って、元の欠陥とも何とも言えないところで「それはお宅さんの『ご希望』ですよね?」と言わんばかりに、更に高額な変更費用を請求してきたりします。

所有権なんていらない?

ミツユビ工房では、ちょっと大胆なことを考えています。
例え最初は一点物として作るとしても、所有権はお渡ししない代わりに、その制作費は請求しません。
あくまで月額の使用料(今風に言うところのサブスクです)で考えています。

もちろん、大切な顧客情報を漏らすようなことはありません。
ですが、少しだけ便利にしたいなー、くらいの機能であれば、所有しなければならないほどの秘密が詰まったソフトにはならないことが大半です。
似た依頼が来た場合、それをうまく流用することで利益を上げようと考えています。

作ったソフトウェアは技術の入れ替えにより数年単位での更新作業も必要になります。
その点についても、更新費用は全く請求せず、こちらで上手く調整します。

ソフトウェアの技術者は、似たものを上手く使い回せるか、手入れが上手くできるかといったスキルが重要視される職業です。
単に双方のメリットという考え方だけでなく、技術者としての腕の見せ所でもあると思っています。

珍しいことではありません

実は、このような業態の会社は既に存在します。
存在はするのですが、ほとんどの業者が中〜大企業向けに売っているので、高機能だけど高いケースが多いです。
また外資系であることも多く、セールスの人が来ると
「このビジネスのスキ〜ムであれば、アプライアンスのセレクションがクリティカルで…」
と雄弁に語り始めてしまったりします。

ミツユビ工房は、小さな機能でも対応しますし、日本語で分かりやすくご説明することを信条としておりますので、ご安心ください!

2020-09-08

壊れるもの、壊れては困るもの

 ミツユビ工房が目指したいことの一つに、
「壊れるもの」
「壊れては困るもの」
を上手く分離して作る、という目標があります。

なぜそうするのか。当然のようで意識しないと気づきにくいので、少しだけ具体例を挙げてみます。

諸行無常

例えば、事務所でパソコンを1台買いました。
さて色々仕事に使えるぞと思い、沢山のソフトをインストールし、日々仕事の記録を入力していました。
ところがある日、パソコンの中に貯まった埃が発火し、パソコンと同時に、インストールしていたソフトも、何年もかけて入力した仕事の記録もなくなってしまった…

さすがにそれに懲りて、データのバックアップは大事だよねと思い、外付けハードディスクを買ってきて、定期的にバックアップを取っていたのですが、ハードディスクも中身は円盤が回っている機械。ある日、大きなガリガリという音とともに止まってしまい、またしてもデータは消えてしまった…

いずれも、初期の頃は気にしなかった状況が、年を重ねるごとに問題となっていくケースです。
どこか遠くの人の話ではなく、どこでも起きうる問題です。

ここにもクラウドサービスが有効!

今の時代、
「壊れては困るもの」= 仕事で使う大切な情報資産、または仕事に欠かせないソフトウェア
は、断然クラウドサービスを使ったほうがよいです。

クラウドサービスは、基本的に「データセンター」と呼ばれる場所で動いています。
データセンターはとても物々しい場所で、
・埃すら入らない部屋
・結露しないよう、温度湿気を常に一定に保持
・停電しないよう発電機も完備
・安易に人が入れない
・そもそも場所も一般の人には知られないようにしている
という厳重さに加え、その中で働いている人は
・壊れる前に定期的にパソコンやハードディスクを交換
・同じデータを複数のハードディスクに自動コピーして、もし壊れても元に戻せるようにしている
といった仕事を日々行ってくれています。

こんな場所にも関わらず、データの保存料金はブルーレイディスク1枚(25GB)で月100円くらいで使うことができます。

ソフトウェアを動かすパソコンにあたるものについては、どれくらいの規模で動かすかによって値段は様々なのですが、例えば1日10時間営業として、お店を開けている時だけ使用し、10人程度が入力業務に使うには十分な程度であれば、1日200〜300円くらいでしょうか。

※これらの価格は条件によって変わりますので、あくまで参考価格とご理解ください。

壊れるものは汎用品を積極的に

大切な情報資産と違い、壊れる可能性のあるものは、汎用品を上手く使って、ダメならサッっと取り替えられるようにすると良いと思います。

今の時代、一番のお勧めは、安価なスマホやタブレットに簡単なアプリをインストールする方法が良いと思います。

えっ、アプリの開発ってお高いのでは…と思われがちですが、作るものによって本当に手間のかかり方が違います。
最も手間のかかるアプリは、スマホゲームでしょうか。大作だと、それこそ何億円とかかります。
反面、よくファミレスなどで見かける、シンプルに注文を入力していくタイプのアプリであれば、ソフトウェア開発初心者の中高生の方でも作れてしまうくらい簡単に作れます。

スマホやタブレットの選び方も、本当に社内の方だけで使う事務的なものであれば、安価なAndroid端末が良いでしょう。
お客さんに綺麗な画像を見せながら紹介したい場合は、やはり画面の映りが綺麗なiPhone/iPadがお勧めです。

でもちょっとだけ注意!

とはいえ、少しだけご注意いただきたいことがあります。
それは特にクラウドサービスについてですが、
・利用料の支払いが滞ったら速攻で消えます

これはお金が厳しくて支払いができなかった時に限らず、例えば自動引き落としに使っていた法人向けクレジットカードの契約を変えた時、手続きを忘れていたといったケースでも起きえます。
(私は、そういうケースを実際に見ちゃったことがあるのですが…悲惨でした。)

最近はそれでも少しだけ親切になってきて、事前に連絡のメールを送ってくれるところも多くなってきたのですが、何しろ普段から「新サービスのご案内」「利用規約変更のご案内」のようなメールが沢山来る中に、それらのメールと変わらないような丁重な文章で重大な事柄が書いてあったりするので、なかなか分からないこともあります。

そのような分かりづらい注意点については、ミツユビ工房で上手くサポートできればなと思っています。

2020-09-07

クラウドで買える面白機能

こんばんは。

前回はとても漠然とした内容で概要を記しましたが、今日はもう少し具体的な内容を書こうと思います。

ミツユビ工房では、基本的にクラウドサービスを活用した機能の提供を考えています。
よく聞く言葉ですが、少々漠然としているので、そのあたりの解説も含めて書き進めます。

クラウドって何?


最近よく耳にする「クラウド」という言葉。
なんだか雲を掴むようで分かりにくい言葉ですが・・・
実は私もモヤモヤしていて分かりません!
(それでもシステム業界の人間かいっ! と突っ込まれそうですね)
でもこれは半分本当で、インターネットという場所を雲マークで表し、そこに色々なものがあるよー、という書いたことから始まったという説もあります。
「モヤモヤっとした場所から、何かが出てくる」
という捉え方でいいのではないでしょうか。

クラウドサービスって誰にでも買えるの?


はい、普通に売ってます。
大体の場合、時間単位で売ってます。
ハードディスクのように容量が関係するものは、1GBが月何円といった単位で売られています。

ところが・・・これら売っているもの全て、基本的に部品単位です。
ホームセンターやモノタロウで沢山のネジや資材が売られているようなもので、組み立てた経験の無い方には、これどうやって使うの? というものも多々あります。
しかも機能を提供している業者は基本外資系だったりするので、日本語に訳してあっても横文字ずら〜りな説明ばかりです。
 
とはいえ、若干勘所が必要ですが、うまく使えば安くて便利な道具です。
 
 

ちょっと面白い、クラウドで買えるもの


例えば、「音声認識機能」が買えます。
googleさんだと、60分まで無料、60分以上だと15秒あたり0.004ドル(本日時点の価格・日本円で0.4円少々)だそうです。
これ、私の周囲で何人か使ってみましたが、割とよく認識してくれます。
モゴモゴ話す人や、内容が支離滅裂な人は全く変換してくれませんでしたが・・・

例えばこの音声認識機能を使って、居酒屋さんの注文受ける時に、メモや端末持たずに店員さんの胸元のマイクだけで受け答えして、それがそのまま厨房の中にあるタブレットに表示されるというシステムも、簡単に作れそうです。

時間貸しなので基本は営業時間だけ動かせばいいですし、マイクも回しっぱなしだと料金がかかってしまうので、無線のスイッチみたいに話すときだけ使えるようにする仕掛けをつけるのもよさそうです。


そうそう、私は専門とまではいかないのですが、電子機器も少々触れます。
上の例にあるような無線のスイッチ付きマイクみたいな簡単なものであれば、お作りすることもできます。
趣味でレーザー加工機というものを買っちゃったり、少し変わった趣味の持ち主でもあります。思いもよらない物もご提供できるかもしれません。

ITシステム以外のことについても、いずれ書いてみたいと思います。

2020-09-06

ご挨拶

こんにちは。

この度、小規模事業者向けITサービス

「ミツユビ工房」

のページを立ち上げました。

まだ実際のサービス提供までは少し時間がかかりますが、まずは設立の趣旨などをご紹介できればと、筆を執りました。


「ミツユビ工房」の目指すサービスは?


 特に小規模なビジネスを営んでいらっしゃる方に、コストを抑えて役に立つITサービスをご提供できればと考えています。


 何かのシステムを導入したいと思った時に、業者に見積もりを出してみると、びっくりするような高額な金額が書いてあったという経験、ございますでしょうか?


 私は20年以上、ITの現場でシステム開発に携わってきましたが、その金額の大半は、

 ・見せかけを良くするために一等地に借りたオフィスの家賃
 ・「管理する立場」という名目で、でも本当は管理などしていない高給な管理職への賃金
 ・そして管理されていないことをいいことに、機を見てはサボっている社員の人件費
 ・半ば騙されているレベルの外注業者に払う費用

 に消えています。


 経済を回すため、などと表現するとカッコいいかもしれませんが、実際のところ、ただの無駄なお金です。

 それでも構わんと購入なさるお金持ちの企業さんもいらっしゃいますが、大半の方は尻込みされるのではないでしょうか。


 最初は私一人の小さな活動ですが、少しずつですが無駄を無くし、「ITシステムを導入してよかった」を増やしていきたいと思っております。


「ミツユビ工房」が他と違う点は?


 とにかく、コストを抑えたいことを考えていますので、下記のような工夫を織り込んでいく所存です。


 ・重要な現地調査が必要な状況で無い限り、直接のご訪問は控えます。

  今はリモートミーティングなどもだいぶ使いやすくなってきております。

  こちらも小規模な活動である分、移動などの手間ができるだけ生じないよう、ご協力をお願いいたします。

  反面、リモートで対応できれば、離れた場所からのご依頼も喜んでお請けいたします。


 ・設置などについても、宅配便で送付の上、リモートでサポートするといった方法で省力化する方針です。


 ・ご依頼の内容をお伺いした結果、あえて私共からサービスを提案せず、他社が提供されている既存のシステムをお勧めする場合があります。

  これも私がIT業界で見てきた悪い習慣を断ち切る意味がございます。

  もう既に他の業者さんが素晴らしい製品を格安で提供されているにも関わらず、無理に自分たちのビジネスにするために、「仕事を作るための仕事」はいたしません。

  代理店収入なども全く考えておりません。


 ・あまり複雑なシステムは作りません。

  まだ小規模なビジネスなので、ひたすら手間がかかる実装が必要なシステムは、実質的に捌ききれないです。

  但し、クラウドシステムなどで一般的に提供されている機能との連携は比較的容易なため、「おや? そんなこともできるのですか?」といった機能もご提供できるかもしれません。

  (このあたりは、追って情報を追加したいと思います)


ところで、「ミツユビ工房」のミツユビってなに?

 「ミツユビナマケモノ」から取りました。

 あの癒やされる垂れ目模様が大好きなのです!

 それだけでなく、彼らはとっても省エネで生きています。

 私も、貪欲なお金儲け主義にとらわれず、堅実に仕事ができればなと思っています。



まだ味気ないページではありますが、少しずつ準備を進めて参りますので、今しばらくお待ちください。