2025-10-18

懐かしい地名、ローテクの楽しさ

おはようございます。
本日私は、2週間ぶりにやっとお休みが取れたのですが、朝6時に起きました。

なぜか。
もう35年くらい毎年F1グランプリを楽しみに見ている人なのですが、今日はアメリカGP。時差が大きくて、日本時間だと6時に予選を行っているのです。
もう時差で昼夜が反転してるなら、早起きして見てしまえ! ということで、一旦起きてF1見てから次を決めようと思ってます。この後寝ちゃうかもしれませんが。

それにしても、今日のF1はアメリカのテキサス州Austinで開催されているのですが、私には35年前近辺の想い出にもAustinという地名があり、ちょっと感慨深いものがあります。

まだ今のようにインターネットの無い頃、自力でお金を稼げる大人の人たちは、電話にアナログモデムというものをつなげて「パソコン通信」をしていました。
でも、今からは想像できないくらい高額の費用。市内でつなげることができても、3分10円の電話料に加え、つなげた先の設備からも相当高額な費用が従量課金されます。
まだ中学生・高校生程度だった自分には到底使えるものではありませんでした。ましてや兵庫県北部の大僻地に住んでいたので、一番近い場所につなげても1分100円とか取られていたような・・・

それでも何とか「パソコン通信」とやらをやってみたい!
そこで考えたのが、アマチュア無線を使う方法。
アマチュア無線の免許もできるだけ費用を抑えたいので、講習会方式(自動車免許でいうところの教習所通い、いわゆる手心が入るので取りやすい)ではなく、直接国家試験を受ける方式(自動車免許の「一発免許」と同じ。安いけど手心一切無し)で自力取得。
その後、高校生になり、通っていた学校の「アマチュア無線部」という、部員いるのか? みたいな場所で、アマチュア無線につながるアナログモデムで何とかパソコン通信を始めました。

でも、やっぱり自宅でもこのアナログモデム欲しいんですよね。欲しいんですけど・・・やっぱり高い。
パソコンはお下がりながら親戚にもらえてラッキーだったものの、無線機ですらお年玉とか貯めても何とか一番安い無線機を買うのがせいぜい。モデムは更に希少な装置だったので、買えるわけなく。

そうやって高校の部室でもがいていたら、アマチュア無線でつながった掲示板経由で「8bitマイコンで動くアナログモデムのソフト、持っていますよ」という人が現れたのです。
当時は牧歌的すぎてネット詐欺なんて概念は何もなく、お互いに住所を交換して郵便で送ってもらった8bitマイコン用のアナログモデムソフト。その方は東京の高専に通っていた方だったような。
ファイルを開くと全部英語で使い方が書いてあって、自動翻訳なども無いので必死に辞書を引きながら自力で作りました。

そのソフトの制作者紹介に書いてあった地名が、Austin, TX USA
今で言うところの「オープンソースソフトウェア」です。当時はそんな言葉すら無かったですが。

前置き長〜いですが、そんなことがあったのです。

三十数年前の無線用アナログモデムは1200bpsでした。
決して桁を間違えた速度ではありません。今は個人でも10Gbps回線を使えますが、その830万分の一? 信じられない遅さです。
しかもアマチュア無線式のパソコン通信は、雨が降って天候が悪くなると、前につながっていた掲示板に接続できなくなったり、逆に天候の良い日に中継に中継を繰り返すと、奇跡的に何百キロ先の掲示板につながったり。
そして本当に偶然の偶然を重ねて、大僻地にいる自分に、アメリカのAustinの人が作ったアナログモデムのソフトが届く。
今の時代から考えると恐ろしく面倒な状況ですが、とてつもなく面白かったかもしれません。

このアナログ時代の話は、最近は不便さが一周回って、むしろ飲み会などでの話題としては結構盛り上がるのが、また興味深いです。
コーエーテクモさんで今でも続いている「信長の野望」シリーズ初期のソフトは、このアナログモデムと同じ音声がカセットテープに録音されてて、現金書留でお金送ったら郵便で返送されてきたんですよー と話すと、「信長の野望が・・・現金書留?  カセットテープ? よくわからなすぎて、むしろ面白いんですけど!」という反応が返ってきます。

昔過ぎて一周回った謎の話は、時々書いてみたいと思います。

さて、ちょっと眠いので、やっぱり仮眠します・・・

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